今日なに読もう〜病院総合診療医の論文ブログ〜

京都の上さまの元で病院総合診療医をやっておりました。2020年度より京都大学の社会健康医学系(SPH)の大学院の博士課程1年目。論文メインに挙げていきます。

薬の副作用について考える機会が多いですが、特に抗コリン作用は入院診療で良く目にします。入院で診る疾患の裏に薬の副作用が隠れていないか考えることは非常に大切です。抗コリン作用には以下のようなものがあります。尿路感染や誤嚥性肺炎、便秘の裏に抗コリン作用が隠れ ...

Wernicke脳症の三徴は眼球症状(眼筋麻痺、両側性水平眼振など)、意識障害、小脳症状(失調)ですが意識障害があると眼球症状や小脳症状は指示が入らずcheckできない場合があります。なので、Wernicke脳症のリスクのある患者の意識障害ではとりあえずビタミンB1を測定して補 ...

レベチラセタム(イーケプラ®)は使いやすい抗てんかん薬です。・静注ができ、内服スイッチが容易・部分にも全般発作にも効く・速効性もある・作用機序がSV2aを介したものなので他のNaチャネルブロッカーの薬(カルバマゼピン、バルプロ酸、ゾニサミド、ラコサミドなど)を ...

「診断エラー学のすすめ」が出版されました。この本は日本病院総合診療医学会 若手医師部会 診断エラーグループが中心に執筆された本です。私も最近この診断エラーグループに所属させて頂き勉強させて頂いております。診断エラーはタブー的な扱いをされていた部分もあります ...

在宅診療でたまに話題になる「パーキンソン病の患者さんが薬を飲めなくなったらどうする?」問題です。パーキンソン病の患者さんが薬を飲めなくなると一気に動けなくなる、悪循環でどんどん食べたり飲んだりできなくなる、悪性症候群のリスクになるなど色々問題があります。 ...

今月も連載「フレーズにピンときたら、このパターン!鑑別診断に使えるカード」がmedicina 2021年4月号に掲載されました。4月号は春ということでピンクですね。今月は以下の3本です。・座ると息がしんどい(Platypnea orthodeoxia syndrome) ・治らない肺炎(Nonresolving p ...

飯塚病院 救急×緩和セミナーで「病院医療関係者にも 関わってほしい在宅診療」というタイトルで講演させていただきました。石上先生貴重なご機会ありがとうございました。動画はこちらから見れるようです。https://www.facebook.com/iizukakanwa/内科専門研修や総合診療専門 ...

てんかんの診断について勉強中です。てんかんの診断を理解するには定義をしっかり理解する必要があります。てんかんというと全身痙攣(全身性強直性間代発作)をイメージされるかもしれませんが、全身痙攣はてんかん発作(epileptic seizure)の1つです。てんかん発作は「脳神 ...

EIght-and-a-half syndromeは海外の人らしい上手い言い回しの疾患名ですが、中々どういった疾患か覚えられません。Eight-and-a-half syndromeは「障害側のⅦ番の顔面神経麻痺+one-and-a-half syndrome」を意味します。顔面神経麻痺は末梢神経型になります。橋の背側被蓋(do ...

千葉大学の鋪野先生にお声がけいただき、「レジデントノート増刊 症候診断ドリル 必ず押さえておきたい23症候」に執筆させていただきました。鋪野先生、貴重なご機会をありがとうございました。私は「興奮・せん妄」の項目を担当させて頂きました。興奮・せん妄は入院セッテ ...

ST合剤(バクタ®、バクトラミン®)はPCPの予防やPCPやノカルジア、尿路感染症の治療に用いられますが、様々な副作用があります。注意が必要なものには高カリウム血症、腎障害、アレルギー(DIHSS含む)が挙げられます。ST合剤はCrの尿細管分泌を阻害することにより、腎機能 ...

水や魚関連で切創や傷をつけた後に皮疹が出現→よく診ると皮疹はリンパに沿っているとくればMycobacterium marinum感染を考えましょう。 Mycobacterium marinumは淡水にも海水にも存在します。典型的には魚を扱ったり水環境での受傷から数週後に発症して、皮膚リンパ型(リン ...

Aspirin-Exacerbated Respiratory Disease(AERD)は「アスピリンやNSAIDs内服後(30-90分後)の副鼻腔/鼻腔の粘膜腫脹、鼻茸形成、喘息」を指します。発症年齢の中央値は30歳で喘息患者の7.2%に認められます。COX-1阻害によるPGE2減少が問題であり、COX-2阻害選択性が高い場 ...

脾腫が起こるメカニズムは① 免疫応答(感染性心内膜炎、伝染性単核球症)、② 赤血球破砕(遺伝性球状赤血球症、サラセミア)、③ うっ血(脾静脈血栓症、門脈圧亢進)、④ 髄外造血、⑤ 浸潤性(サルコイドーシス)、⑥ 腫瘍性に分かれます。脾腫の鑑別は表のように非常に ...

今月も連載「フレーズにピンときたら、このパターン!鑑別診断に使えるカード」がmedicina 2021年3月号に掲載されました。今月は以下の3本です。・動脈拍動正常のBlue/purple toe ・Raynaud現象 ・難治性皮膚潰瘍Blue/purple toeは以前悪性腫瘍関連やコレステロール塞栓で経 ...

明石医療センター 総合内科の盟友 官澤先生より「誤嚥性肺炎 ただいま回診中!」を献本いただきました。官澤先生ありがとうございます!この本は私も所属していた日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部門 病院総合医チームのメンバーが主に執筆されており、誤嚥性肺炎をAB ...

久々に研究室内でSQL勉強会でした。色んなデータをjoinすることが増えており、その当たりを習いました。個人的メモなのでよくわからないと思いますが・・。・EFファイルは入院、外来がある。・Fファイルのみで多くは困らない。・DPCデータはレセプト電算コード:細かく設定さ ...

Anton症候群は「視力障害を認めているのに患者はそれを否定する稀な症候」で病態失認の1つです。片麻痺を伴うとAnton-Baninski症候群となります。病態失認には積極的に病気の存在を否認するanosognosiaと病気に対する無関心な状態anosodiaphoriaに分かれますが、Anton症候群 ...

急性の視力低下は眼科医が対応するケースが多いかと思いますが、すぐに対応できない場合や内科へのコンサルトがあることもあり、鑑別を整理しておく必要があります。視力障害が両側性か片側性かは鑑別を絞るのに重要な情報です。これも患者が適切に自覚するのは難しい場合が ...

破傷風の診断に役立つかもしれないSpatula testをご存知でしょうか?Spatula testとは「舌圧子などのヘラで咽頭後壁を触ると破傷風患者では咬筋の反射的収縮が起こり、ヘラを噛んでしまうという現象」です。普通は咽頭反射でヘラを出そうとします。(A 28-Year-Old Woman Wit ...

↑このページのトップヘ