バリズムっぽい不随意運動を来した人がいました。色々調べましたが原因はわからず自然軽快・・。

バリズム(Ballism)とは急速かつ粗大な上下肢を放り出すような四肢近位部を中心とした不随意運動です。 舞踏運動(Chorea)はバリズムと比較しスムーズな動きと言われます。
 

バリズムの原因としては以下のようなものが言われています。
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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21930415

自分が経験したものも視床下核の脳梗塞と糖尿病性舞踏病だったのでCommonなもの2つでしたね。

Strokeの障害部位は視床下核線条体が多いです。視床下核は興奮系のグルタミン酸を持ち、淡蒼球内節と黒質網様部に投射しています。逆に淡蒼球内節と黒質網様部は視床腹外側核へGABAで抑制系に働いています。視床腹外側核は大脳皮質に対して興奮性に働いています。その結果、視床下核が傷害されると、淡蒼球内節と黒質網様部の機能が低下し、視床腹外側核が脱抑制されその結果大脳皮質の興奮性が高まり、バリズムが生じると言われています。

線条体(被殻、尾状核)によるバリズムはindirect pathway(線条体→淡蒼球外節→視床下核→淡蒼球内節→視床腹外側核→大脳皮質)に関与するニューロンが選択的に障害を受け、direct pathway(線条体→ 黒質網様部→視床腹外側核→大脳皮質)が相対的に機能亢進状態になるためと言われています。Direct pathwayは黒質網様部に対して抑制系に働きます。

糖尿病では500-1000程度の高血糖状態で起こる事が多く、不随意運動と対側の被殻や尾状核がT1で高信号を取ります。
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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4955070/
 
フェニトインやカルバマゼピンの中毒でも生じることがあるようですね。フェニトインはシナプス間隙のドーパミンの取り込みを抑制、カルバマゼピンは軸索終末よりドーパミンの放出を促進するためと言われています。