大腿骨頸部骨折は入院中でも救急外来でも多いですよね。在宅や施設でレントゲンがすぐに取れない時のために、聴性打診も練習しておきましょう。といっても自分も練習中ですが。

聴性打診は恥骨結合に聴診器を置き、両側の膝蓋骨を叩き左右差を認めた場合陽性とします。疼痛のある方で音が減弱します(折れていれば音の伝導が落ちるからです)。 

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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12568425 

大腿骨頸部骨折を疑われた歩行不可能、かつ最初のレントゲンが正常で肢位が正常な290名で聴性打診を行った。入院後にレントゲン再検 or CT or MRI or 骨シンチで検査され最終診断をゴールドスタンダードとしている。

結果は以下の通り
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感度96%、特異度86%、LR+ 6.725, LR- 0.046であった。

最初のレントゲン陰性でも最終大腿骨頸部骨折が多い!まずは除外に使えそうですね。当院でも大腿骨頸部骨折を疑う場面は多いので練習します。