以前、病棟で失神で倒れた看護師さんを診察した時にRoving eye movementが認められました。Roving eye movementは眼球がゆっくりと横方向に行ったり来たりする所見です。

 
脳幹障害はなく、大脳皮質機能障害を示す身体所見です。ですので頭位眼反射は保たれます。両側の大脳皮質からの信号がなくなると、傍正中橋網様体や吻側延髄の眼球運動システムが活性化し、前庭神経核がリズミカルな眼球運動を生じさせると言われています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4427381/

対してping-pong gazeはほぼ同じ動きですが、やや定義がはっきりしており「一側から他側に滑らかに移動し,直ちに反対側に引き返すことを周期的に繰り返す」というものです。
 
https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMicm1408161 

障害部位としては同じで両側大脳半球の梗塞や小脳出血、肝性脳症などで報告されています。 

なので失神で見られてもいいとは思いますが、結局他の神経所見と合わせて問題部位を推測するということになりそうですね。