RAを背景に治らない潰瘍の患者さんがいて、リウマチ性血管炎や壊疽性膿皮症、クリオグロブリン血症が鑑別に挙がりました。Non-healing ulcerはたまに遭遇する病態ですね。

まず考えるのは4つ。
① 静脈不全
② 動脈血流不全
③ DM
④ 褥瘡(Pressure)

これらは見た目が違います。
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https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMra1615243

① 静脈不全は背景の皮膚に浮腫や色素沈着、血管拡張を認め、潰瘍は浅く辺縁は不整で肉芽組織や黄色のフィブリンを含みます。

② 動脈血流不全では足背動脈や膝窩動脈の触れが弱く、皮膚萎縮や毛が薄くなります。また間欠性跛行や足を上げると痛むなどの症状を認めます。潰瘍はよく当たる場所(踵や指先)や血流の少ない足の前面に多く、乾いており深く辺縁のはっきりした打ち抜き様の(punched-out)潰瘍を呈します。

③ 糖尿病性神経障害合併では潰瘍は足の裏や指先や横に多く、深く皮膚硬結を伴うことがあります。

④ 褥瘡では圧のかかる場所に多く、改善には根本の褥瘡を起こす理由(体位変換が少ない、椅子からずれ落ちている、介助で応力がかかっている)を同定し、解決しなければいけません。

これらの原因がない場合に考えなければ行けない疾患としては

・血管炎
・壊疽性膿皮症
・クリオグロブリン血症
・感染(細菌、真菌、抗酸菌)
・腫瘍(基底細胞癌、扁平上皮癌、有棘細胞癌) 

などを考えましょう。