リツキサン®をついに使う日が来たかもしれないので論文を読んでみます。厳密では前職場で1回使ったことがあるのですが、あまり覚えていない。

medical_tenteki
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa0909905

有名なRAVE試験です。シクロフォスファミドは不妊、発がん性、血球減少、出血性膀胱炎、感染、嘔気嘔吐など副作用も多いことからのリツキシマブの非劣勢試験です。

P:197名のAAV(ANCA Associated Vasculitis)の患者(GPA 148名、MPA 48名、BVAS/WG 3点以上)

I:リツキシマブ 375mg/m2/weekを4週
C:シクロフォスファミド 2mg/kg内服
O:Primary end pointは6ヶ月時点での寛解率(BVAS 0点)かつステロイドtaper完了。

a multicenter, randomized, double-blind, double-dummy, noninferiority trial. 非劣勢マージンは20%に設定。平均年齢は50代。

ステロイドは1000mgのPulse療法を1-3日行った後、1mg/kgで続け、1ヶ月で40mgに減量する。その後は2週間毎に30mg, 20mg, 15mg, 10mg, 7.5mg, 5mg, 2.5mg, and 0mg/dayと減量。3-6ヶ月で寛解に至った場合はシクロフォスファミド群はアザチオプリン2mg/kgに、リツキシマブ群はシクロフォスファミド偽薬をアザチオプリン偽薬に変更可。

結果はPrimary end pointがリツキシマブ群 64%、シクロフォスファミド群 53% (95.1% confidence interval [CI], −3.2 to 24.3 percentage points; P = 0.09)で非劣勢が証明されました。再発群ではリツキシマブが更に効果的であった(prmary end pointが67% vs 42%)

また腎障害あり群(尿赤血球円柱、腎生検で糸球体腎炎、CCrが30%以上増加)ではベースの腎機能はリツキシマブ群が悪かったが(53.8±29.8 ml vs. 68.9±41.6 ml)、治療後のCCrの上昇は両群で変わらず(11.2 ml vs10.5 ml)、Primary endpointも61% vs 63%と変わらなかった。
 
副作用は以下の通り、Leukopeniaがシクロフォスファミド群で多かった。
スクリーンショット 2019-06-16 7.12.20 AM
 
ちなみにリツキサン®は100mg 32212円、エンドキサン®静注は100mg 320円です。あまりエンドキサン内服を使うことは無いですね。

高齢の患者さんを診る事が多いですが、若い患者さんなら発がん性なども考えてリツキシマブでもいいのかなあと思いますね。後はメンテナンスをどうするかですか。これについてはまた次回。。

使い分けどうされていますか?

(追記)
リツキサン®は後発品も出ているみたいですね。100mg 22535円でした。
http://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med_product?id=00067174

(更に追記)
ちなみにこの試験は18ヶ月後もフォローされています。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1213277

リツキシマブは4回投与で終了していますが、シクロフォスファミド群と比べて非劣勢でした(6ヶ月、12ヶ月、18ヶ月の寛解率が64/48/39% vs 53/39/33%)。 シクロフォスファミド群はアザチオプリン内服を18ヶ月まで続けていますが、リツキシマブ群は4回投与後はPlaceboのみです(PSLは飲んでいます)。

再発群ではリツキシマブはシクロフォスファミドと比べて12ヶ月までは上回っていました。またPR3-ANCA群はMPO-ANCA群と比べて再発しやすいことも述べられていました。