先日のNEJMのケースはSLEの既往のある29歳女性の頭痛、意識障害でした。SLEの治療はリツキシマブ、ステロイド、MMFなどをされていました。

頭部MRIを撮影するとFLAIRで両側視床に高信号が見られて診断は?というケースでした。
スクリーンショット 2019-06-19 13.41.58
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMimc1807627

では両側視床病変の鑑別は何でしょうか?調べてみました。

・感染症:ウエストナイル熱、日本脳炎、狂犬病、CJD
Top of Basilar syndrome
静脈洞血栓症
:ガレン静脈
・PRES
・Glioma
Wernike脳症
浸透圧性脱髄症候群(ODS)
・Fabry病
:α-ガラクトシダーゼ活性の欠損または低下
Fahr病:両側の淡蒼球、被殻、視床などに石灰化が起こる。
・Wilson病
・Leigh病


https://www.ajronline.org/doi/abs/10.2214/AJR.08.1585

というわけで上記のケースの診断はウエストナイル熱でした。画像はある程度パターン認識も大事ですね。