48歳男性、20時間前にバイク事故で大腿骨幹骨折を起こした後に意識障害を呈した。指示が入らず、Focal signは認めなかった。低酸素を認めたが胸部レントゲンでは異常なし。MRIではT2で白質に複数の高信号とDWIで多発散在性の高信号を認めた。
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来院7時間後に胸部、上肢、脇の下に点状出血を認めた。
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http://preview.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21542746

診断は?
 


















「脂肪塞栓症」 

・脂肪塞栓症の古典的3徴は低酸素症、神経学的異常、溢血疹ですが溢血疹は認められない場合も多いです。通常外傷から12-72時間で起こります。DWIでの多発散在性高信号はstarfield patternと呼ばれる。

大腿骨頸部骨折(0.06%)や腓骨・脛骨骨折(0.3%)だけでは起こることは少なく大腿骨骨幹部骨折(0.54%)複数箇所の骨折(1.29%)で起こる事が多い。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19092320