この前、アムロジピンによる歯肉増殖の記事を書いたときにコメントでいただいた症例。

17歳女性が2週間前から急速に歯肉が腫れてきたと受診。患者は1ヶ月前から倦怠感、体重減少を感じていた。採血ではHb 7.8、Plt 94000と血球減少を認めた。白血球数は正常であったが、好中球減少を認めた。
スクリーンショット 2019-07-13 18.04.22
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2609944/

診断は?





















「急性単球性白血病 (M5)」

・末梢血で芽球を52%、骨髄検査では単芽球が優位な細胞過形成を認めて急性単球性白血病と診断した。治療後、歯肉腫脹は改善した。
スクリーンショット 2019-07-13 18.16.30
・歯肉腫脹は白血病で認めることがあり、M5で最も多い。急性単球性白血病(M5)の66.7%、急性骨髄単球性白血病(M4)の18.5%、M1,M2では3.75%で認めた

というわけで歯肉腫脹が急速に進む場合は急性白血病、特にM5を疑いましょう。