Thrombotic microangiopathy(TMA)は血栓傾向とともに、溶血性貧血や血小板減少を引き起こす疾患群です。

TTPが一番有名ですがそれ以外にもいろんな疾患がTMAを起こしますが、どんなのがあったっけ?と調べていたら良い論文がありました。二次性のTMAでADAMTS 13活性が下がっていない疾患の鑑別です。
body_kekkan_kessen
http://www.bloodjournal.org/content/129/21/2857?sso-checked=true

Sepsis
DIC
悪性高血圧
・HELLP症候群
Drug-induced(Immune mediated):キニーネ、オキサリプラチン、クエチアピン
Drug-induced(direct toxic):VEGF発現の低下が機序?シクロスポリン、タクロリムス、ベバシズマブ(アバスチン®)、インターフェロン
・ゲムシタビン:両方の機序を持つようです。
・コカイン、オキシモルフォンなどの違法Drug
Cancer関連:消化管がん、乳がん。特にムチン産生腺癌
・造血幹細胞移植関連
ビタミンC欠乏
・DGKE欠損関連TMA

前にCancer関連診たことあるなあ。。鑑別が整理できて良かったです。

<追記>
膠原病系のTTP(SLEやSScが多い)はADAMTS13下がって普通のTTPと思っていましたが、ご指摘いただき調べてみると下がるのは下がるが、Severe deficiency(defined as <0.5% of normal)は少ないということがわかりました。ありがとうございます。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19652889