45歳男性が突発発症の腹痛と嘔吐で救急外来を受診した。診察上、腹部は全体に圧痛を認めた。CTでは下記のTarget signを認め、空腸の腸重積と診断した。患者の唇や口腔粘膜、鼻には色素沈着が多数見られた。

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https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1806623

診断は?





















「Peutz–Jeghers Syndrome」 

・切除した腸管には多数のポリープを認め、病理上過誤腫性ポリープであった。彼の2人の息子には腸閉塞の既往がありPeutz–Jeghers Syndromeと診断した。
・Peutz–Jeghers Syndromeは常染色体優性遺伝であり、ポリープは食道を除く全消化管に認め、特に十二指腸から空腸に認める。腸閉塞以外にも消化管出血の原因になる。ポリープによる症状は20歳までに50%に認められるが、本症例のようにそれ以降に見つかる場合もあり注意。

・乳児期から1-5mmの色素斑が認められる。
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https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm061305

・消化管だけでなく、肺や卵巣、乳がんのリスクも高くなると言われている。
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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20581245

成人の腸重積を見たら色素斑と家族歴に注意しましょう。