28歳男性が3年間で爪が変化してきたということで受診した。診察すると両手の全ての爪の表面に小さな穴が無数にあいており、爪の遠位側が黄色く変色していた。
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https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1803217

診断は?





















「乾癬に伴うNail pitting」

・診察上、肘と膝の外側面にウロコ状の紅斑も認めており、乾癬と診断した。関節症状は認めなかった。

・乾癬患者で爪病変は約80%に認められる。所見が爪のみという乾癬は珍しく5-10%程度。皮膚病変や関節症状を探すのが重要。

・乾癬の爪所見には変色(黄色やピンク色になる、oil-drop discolorationやsalmon patchesと呼ばれる)、爪甲剥離症(Onycholysis)、爪下角質増殖爪がボロボロになるsplinter hemorrhagesなどがある。

<爪下角質増殖>
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<crumbling;爪がボロボロになる>
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<爪半月のred spot>
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<splinter hemorrhagesと爪甲剥離症>
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 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26472140