これも朝レクチャーの復習です。
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77歳男性が腸がんの手術予定で本日外来を受診した際に前日から陰茎と陰嚢が青黒くなったと看護師に訴えた。排尿時の症状や背部痛、腹痛、精巣痛、外傷歴は無かった。既往歴には高血圧、COPD(60 pack-yearの喫煙歴)、MIなどがあった。

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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18614326

診断と所見の名前は?
 





















「大動脈瘤破裂に伴うBryant's sign」

・彼は大腸がんの精査過程で腹部大動脈に5.6cmの動脈瘤を指摘されていた。腹部圧痛は全く認めなかったが、造影CT検査を行うと腹部大動脈瘤は6.5cmに拡大しており、破裂の所見を認めた。緊急手術を施行されたが、術後30日目にお亡くなりになった。
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・Bryant's signは大動脈瘤破裂に伴う陰嚢の色素沈着として報告されている。後腹膜への出血が鼠径管に流れ込むことによると考えられている。数日以内に出現することが多い。腹部大動脈瘤破裂の1.4%に見られるとされている。

・他に大動脈瘤破裂に伴う色素沈着(全体の5%に認める)には以下のようなものがある。急性膵炎や子宮外妊娠破裂、脾臓破裂、腹壁動脈出血などでも見られる。

Grey Turner's sign
(脇腹)
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https://academic.oup.com/qjmed/article/106/5/481/1541392

Cullen sign(臍周囲)
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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3216450/

Fox's sign(大腿)
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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/5907449

外傷歴のない出血班では気をつけましょう。