EM(Erythema Multiforme:多形紅斑)とEN(Erythema Nodosum:結節性紅斑)は一見ややこしいですよね。

EMの皮疹は境界明瞭な紅色/ピンク色の斑状皮疹で徐々に丘疹になります。皮疹部位では痒みや焼けるような感覚を呈することがあります。Target lesionを呈することもあり、粘膜病変は少なく口腔に限局します。3-5週で軽快することが多いです。
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https://www.aafp.org/afp/2006/1201/p1883.html

EMの原因は感染や薬剤に対するHypersensitivity reactionと言われています。HSVが最多で50%以上を占めるとされています。マイコプラズマも原因になります。薬剤はNSAIDsやペニシリン系が有名ですが、原因は何でもありです。増悪してSjSになったりもします。
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ENは脂肪織炎なので見た目が全然違います。表面が目立たないですよね。こちらもⅣ型アレルギーと言われています。
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https://www.aafp.org/afp/2007/0301/p695.html

原因は特発性、A群β溶連菌、マイコプラズマ、サルコイドーシス、結核などをまず覚えておきましょう。
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脂肪織炎についてはSeptalかLobarか、そして血管炎の有無で分けられます。鑑別が非常に多いですが病理像が重要です。結節性紅斑はSeptalで血管炎(-)ですね。
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https://www.scielo.br/scielo.php?pid=S2523-31062019000100402&script=sci_abstract