高血糖の患者さんが入院してDKAではなさそうなんですが、尿ケトン体はどうなる?という話がチーム内で出たので整理。12人のDKA患者と8人のAKA患者の採血データを比べた。入院時のデータは以下の通り。β-ヒドロキシ酪酸とアセト酢酸の比はDKAでは3:1、AKAでは7:1だった。βヒ ...
2019年04月
Mottling scoreについて
今日の朝の回診で話題にした論文(うちの病院は祝休日もチーム内で当番回しで回診しています)。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21373821皮膚のMottlingは末梢臓器循環不全を示すサインの1つで、Sepsic shockを疑った時にcheckする項目の1つです。Shockというのは血圧 ...
Heyde症候群について
高度AS+消化管血管異形成、鉄欠乏性貧血でHeyde症候群を疑う患者さんがいました。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14571395Heyde症候群とは高度ASに消化管血管異形成からの出血を伴う病態です。渋いオジサンですね。高度ASではせん断応力(Shear stress)が通常のAortaの ...
出血、脱水時の起立テスト
出血、脱水を疑ったときは起立試験(Shellong試験)しようねという話。https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/189113起立した場合、下肢へ7-8ml/kgの血液が移動します。通常の状態であれば 収縮期血圧は3.5mmHg低下し、拡張期血圧は5.2mmHg上昇、HRは10.9/min上 ...
肝性脳症の悪化要因
肝性脳症の悪化要因を整理。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21278704アルカローシスは尿中へのアンモニア排泄を低下させます。低カリウム血症では水素イオンが細胞内に移動するため細胞内アシドーシスとなり、酸塩基平衡を保つためにグルタミンからアンモニアと重炭酸 ...
側頭動脈生検の炎症細胞浸潤の部位の違いは?
膠原病セミナーパルスで教えてもらった論文。側頭動脈生検のパターンも色々あるんですね。確かに①のパターンを前の病院で経験したなあ。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25216320側頭動脈生検で炎症細胞浸潤を認めた354例の解析。臨床情報が得れた322例中、317例がGCA ...
血管炎のステロイド減量ペースは?
この2日間、濃厚な膠原病レクチャーを受けておりました。顕微鏡的多発血管炎(MPA)は当院でもたまに診る疾患ですが、そのステロイド減量のペースについて議論になりました。ステロイド減量はCYCLOPS試験に準じておられるようです。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/221280 ...
Food-Cobalamin Malabsorptionについて
外来振り返りでビタミンB12欠乏の患者さんがいました。H2-Blockerとメトグルコ®を内服しており、Food-Cobalamin Malabsorptionでは無いかという議論になりました。https://www.omicsonline.org/instructionsforauthors-blood-disorders-transfusion-open-access.phpFood-Cob ...
大腿骨頸部骨折に対する聴性打診について
大腿骨頸部骨折は入院中でも救急外来でも多いですよね。在宅や施設でレントゲンがすぐに取れない時のために、聴性打診も練習しておきましょう。といっても自分も練習中ですが。聴性打診は恥骨結合に聴診器を置き、両側の膝蓋骨を叩き左右差を認めた場合陽性とします。疼痛の ...
肝硬変のフィジカル
肝硬変のフィジカルは・エストロゲン高値・門脈圧亢進・それ以外 に分けると覚えやすい。① エストロゲン高値:毛細血管拡張(手掌紅斑、クモ状血管腫 、顔面毛細血管拡張)、女性化乳房、精巣萎縮、Terrys nail、体毛減少② 門脈圧亢進:腹壁皮静脈怒張、脾腫、腹水、下腿 ...