今日なに読もう〜病院総合診療医の論文ブログ〜

奈良、京都で病院総合診療医をやっていました。2020年度より京都大学の社会健康医学系(SPH)の大学院の博士課程。在宅医療始めました。勉強したことをまとめていきます。

2019年10月

70歳女性が進行する失調で受診した。3ヶ月前までは異常なく、2ヶ月ほど前より不安定性が出現し真っ直ぐなラインを歩けなくなり、ヨガのポーズができなくなった。4週間前より歩行障害が出現した。椅子に座っているときも不安定さを自覚していた。診察で会話に問題なく、歩行は ...

舌シリーズぼちぼち再開。62歳男性がフォローアップの外来で舌が黒くなったと訴えた。彼は大量喫煙、飲酒をしており8ヶ月前に喉頭の扁平上皮癌と診断され放射線療法を行われたが再発し、手術を行われた。舌の黒さは受診4週間前より出現し、特に症状は伴わなかった。抗菌薬の ...

肺サルコイドーシスのCT所見は気管支血管束や小葉間隔壁に沿った小結節影(リンパ行性)です。リンパ行性か見るには特にMajor fissureが見やすいですね。そして今回は1cm以上の結節である「Sarcoid Galaxy sign」について紹介。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12034602 ...

抗血小板剤単剤ではルンバールしても合併症はそれほどないのではと言われています(手術1週間以内にアスピリン内服している193名のうち、脊髄血腫は1例もなかった). https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7818117ではDAPTではどうなのでしょうか?https://www.ncbi.nlm.nih. ...

抗真菌薬の3本柱は① アゾール(フルコナゾール、ボリコナゾール)② アムホテリシンB③ エキノキャンディン系① アゾール系・フルコナゾール(ジフルカン®、プロジフ®)は副作用(脱毛、肝酵素上昇)が少ない。カンジダ感染症に使われる。glabrataやkruseiは耐性。クリプト ...

昨日の朝レクは関連痛についてでした。そこで知った「Kehr's sign」について。「Kehr's sign」とは関連痛の1つで「横隔膜が障害された際に横隔神経への刺激が鎖骨の上に痛みを生じさせる現象」のことです。レクチャーで紹介された症例は1ヶ月前にアカラシアの手術を受けた21 ...

一部界隈で話題になっていたので勉強。TAFRO症候群は以下の頭文字を取った症候群です。T:Thrombocytopenia(血小板減少)A:Anasarca(全身性浮腫、胸水、腹水)F:FeverR:Reticulin fibrosis(骨髄細網線維化)O:Organomegaly(リンパ節腫大、肝腫大、脾腫)Idiopathic M ...

肝硬変の患者さんの皮疹の鑑別に挙がりました。アルコールが関係したのかもなあ。54歳女性が徐々に顔面の毛が増えてきたと受診した。診察上、両手背に潰瘍、粟粒腫、皮膚肥厚が診られた。彼女は慢性C型肝炎を12年前より指摘されている。https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJ ...

この前の記事の続編のような論文。DOAC or クロピドグレル内服ではどうなのか!? DOAC内服 43名、クロピドグレル内服 69名の患者での超音波ガイド下 胸水穿刺 115回の単施設retrospective analysis. 全患者が胸水穿刺施行24時間以内にDOAC or クロピドグレルを内服しており ...

39歳男性が10分間続く急性発症の右上下肢脱力で受診した。以前にも右顔面筋力低下と失語症を一過性に認めていた。喫煙、飲酒歴はなくHT/HL/DMの既往歴もなかった。彼は幼少時より鼻出血を繰り返していた。診察上、ばち指と唇や歯肉、舌に血管拡張を認めた。またSpO2 91% RAと ...

↑このページのトップヘ