別チームでしたが以前この疾患で同じような所見の患者さんがいました。
68歳男性が2日前より首が腫れたと救急外来を受診した。彼は1週間前より歯の痛みを訴え、徐々に発熱と頸部の腫脹、嚥下困難感を自覚していた。開口障害、嗄声は認めなかった。
診察上、口腔底の腫脹を認め舌が上方に偏位していた。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1814117
診断とこの所見の名前は?
・口腔内は不衛生でありう歯が多数認められた。患者はLudwig's anginaと診断され、広域抗菌薬治療と気道閉塞所見が出ないか経過を見られた。気道閉塞所見は出ず、患者はう歯の治療も受け退院した。
・Ludwig's anginaはSubmandibular spaceの感染症であり細菌性口腔底蜂窩織炎である。頸部の腫脹と気道狭窄をきたしうるため、Killer sore throatの1つとして知っておく必要がある。う歯などの歯原性感染や咽頭炎が原因となる場合が多い。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm065036
・口腔底が腫脹することにより舌が2つあるように見える所見をDouble tongue appearanceという。
https://casereports.bmj.com/content/2018/bcr-2018-225559
・別症例:口腔底が腫脹し、舌が後ろに偏位している。本症例では気管切開と口腔底の組織の外科的処置が行われ、唾石が原因と考えられたLudwig anginaであった。
http://www.cmaj.ca/content/189/6/E246
というわけで頸部ばかり見ていましたが、口の中もう歯だけでなく口腔底の腫脹もcheckしましょう。
68歳男性が2日前より首が腫れたと救急外来を受診した。彼は1週間前より歯の痛みを訴え、徐々に発熱と頸部の腫脹、嚥下困難感を自覚していた。開口障害、嗄声は認めなかった。
診察上、口腔底の腫脹を認め舌が上方に偏位していた。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1814117
診断とこの所見の名前は?
「Ludwig's anginaのDouble tongue appearance」
・口腔内は不衛生でありう歯が多数認められた。患者はLudwig's anginaと診断され、広域抗菌薬治療と気道閉塞所見が出ないか経過を見られた。気道閉塞所見は出ず、患者はう歯の治療も受け退院した。
・Ludwig's anginaはSubmandibular spaceの感染症であり細菌性口腔底蜂窩織炎である。頸部の腫脹と気道狭窄をきたしうるため、Killer sore throatの1つとして知っておく必要がある。う歯などの歯原性感染や咽頭炎が原因となる場合が多い。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm065036
・口腔底が腫脹することにより舌が2つあるように見える所見をDouble tongue appearanceという。
https://casereports.bmj.com/content/2018/bcr-2018-225559
・別症例:口腔底が腫脹し、舌が後ろに偏位している。本症例では気管切開と口腔底の組織の外科的処置が行われ、唾石が原因と考えられたLudwig anginaであった。
http://www.cmaj.ca/content/189/6/E246
というわけで頸部ばかり見ていましたが、口の中もう歯だけでなく口腔底の腫脹もcheckしましょう。
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