当科のメーリスで流れてきた論文。情報共有はありがたいですね。53名の抗NMDA受容体抗体脳炎のMRI画像を下の4パターンに分類した中国の論文。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29567651

Type 1:頭部MRI正常
Type 2:海馬のみ
Type 3:非海馬病変
Type 4:海馬+他の部位病変 


ちなみに海馬の場所はここですね。
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53%は頭部MRI正常(Type 1)であった。Type2が13%、Type 3が13%、Type 4が21%であった。
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Type 3は7名で前頭葉が3名、帯状回、中小脳脚が2名、脳梁、島、基底核、視床、脳幹が1名であった。Type 4は11名で前頭葉と側頭葉が8名、頭頂葉が5名、視床が3名、帯状回、脳幹が2名、島、後頭葉、内包が1名であった。

これはType 2で左の海馬病変と両側の海馬の軽度萎縮を認めます。
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これはType 3で中小脳脚と前頭葉に認める。スクリーンショット 2019-10-14 18.34.20

これはType 4で両側前頭葉、側頭葉、島、帯状回、海馬に病変を認めました。
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というわけでMRIに異常を認めないのが最も多く、異常を認める部位では海馬、前頭葉、側頭葉の順番だったようです。

ちなみに症状については以下の記事参照です。