絵画シリーズ第3段です。

下の絵画は「ファン・デル・パーレの聖母子」という1436年に初期フランドル派の画家ヤン・ファン・エイクが描いたものです。
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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1862532/

今回の注目は右下の司祭 ファン・デル・パーレです。何が見て取れるでしょうか?
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左の側頭動脈が怒張しており、左眉周辺で皮膚が瘢痕化しているのがわかります。また「左手が腫れているのは合併したPMRで肩が動かしづらく硬化性浮腫になっているのでは?」との推測もされていました。

彼の生涯を振り返るとこれが描かれた5年ほど前(彼が61歳の時)に、朝の合掌礼拝に参加するのが難しくなってきていたようです。それから徐々に体調が悪くなっていき、症状が出てから12年後に亡くなりました。これらからPMRのmorning stiffnessだったのでは?と考えられています。

下の絵は1483年のSaint Fredianoの絵画です。同じように怒張した側頭動脈がわかりますね。
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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26638160