今日の授業で論文を読む上でのRCTでのConcealmentBlindの違いを習いました。違いがわかりますか?

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Concealment(隠蔽化)とは「介入が始まる前に割付する人が対象者をどちらに割付するかをわからないようにすること」です。

対してBlind(盲検化)とは「割付されたあとに患者や医師、解析者などにどちらに割り付けられているかをわからないようにすること」です。Blindとmaskingは同義語のようです。

ConcealmentSelection biasに関わってきて、ランダム化する方法によります封筒法というのは有名ですが、中身を透かして見たり、封筒を何枚も開けたりすることでconcealmentが保てません。透明でない封筒を使い、番号を書いておくことでそれらは防げますが、番号をどう書くかに作為的なものが入る可能性もあるかもしれません。他にconcealmentを保つ方法としてコンピューターによる中央割付方式(Central computerized randomization)Central pharmacy(エントリーすれば後は関係のないpharmacyが割付をしてくれる)というのもあるようです。

また次にどちらの介入が来るのかがわかっていれば(一定の法則があれば:曜日、誕生日、カルテ番号などでの割つけやABABと割り付けるなど)、意図的に思い入れのある患者を避けることもできます。両群の数を揃えるためにブロック割付を行う場合も、ブロックのサイズが決まっていれば(例えば4)、ABAと来たら次はBだなとわかっていまいますので、そうならないように複数のブロックサイズを用いたブロック割付(Block randomization with multiple block size)などで行います。

対してBlindは割付された後のことでinformation biasに関わってきます。information biasは評価する際のBiasです。Biasについてはまた後日まとめます。