この写真は31歳男性の1週間続く左下肢のそう痒感を伴う皮疹で、カリブ海でシュノーケル中にサンゴに触れてから始まりました。サンゴと接触した後、足に灼熱感を感じ、1時間後には激しいそう痒性の発疹が現れたようです。

スクリーンショット 2020-06-23 18.53.39
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1412907

他にはこんな写真もありました。これは触れてから1週間後に発症です。溝状の皮疹が特徴です。
スクリーンショット 2020-06-23 19.03.40
https://jamanetwork.com/journals/jamadermatology/fullarticle/2713949

サンゴはクニダリア門に属し、刺胞細胞と呼ばれます。サンゴの触手にあるネマトシストは、カテコラミンやヒスタミンなどからなる有害物質の排出により局所反応や全身反応を起こします。

ほとんどが急性の反応ですが、一部遅延性の過敏反応を起こし、サンゴとの接触から数日〜数週遅れて皮疹を起こすこともあります。その場合は遡っての問診が重要です。治療は抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏です。