耳鳴りを診た時に何を問診すればいいのかよくわかりませんでした。問診事項を考える時はまず鑑別を知らないといけません。色々調べたけれど結局一番わかりやすかったのはAAFPでした。

頻度的には難聴に伴うものが多いようですね。そして耳鳴りはSubjectiveとObjectiveに分かれるんですねえ。Objectiveは実際に起っている音を聞いているもので全体の1%以下です。下の表でいうと血管系のものと口蓋ミオクローヌス、筋痙攣などが当たります。病態は様々ですが、多くは耳からの不十分もしくは異常入力に対する中枢神経の反応です。なので聴神経を切除後も耳鳴りが続く場合があります。幻肢痛みたいですね。

で肝心の鑑別は以下のとおりです。
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https://www.aafp.org/afp/2014/0115/p106.html

これらの鑑別を診てみると聞くべき評価事項

・難聴の有無:感音性 or 伝音性
・頭痛、めまいの有無
・片側性 or 両側性?:片側性ではメニエール、神経鞘腫、Somatosensory
・うつ病の評価
・耳の中を見る
・耳鳴りは脈と一致するか?拍動性?
・職業歴、騒音への暴露
・薬剤歴
・顎関節の圧痛、可動域
・神経所見

などでしょうか。追加あれば教えて下さい。アルゴリズムをあったので下に載せておきます。これを診てると片側性で難聴を伴うときにメニエールや神経鞘腫を見逃さないのが重要ですね。あースッキリした。
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