今日なに読もう〜病院総合診療医の論文ブログ〜

京都の上さまの元で病院総合診療医をやっておりました。2020年度より京都大学の社会健康医学系(SPH)の大学院の博士課程1年目。論文メインに挙げていきます。

カテゴリ: 総合診療

87歳女性が2週間前からの複視、緩徐発症の左眼瞼下垂、左側頭部の頭痛で受診した。診察では左眼瞼下垂と眼瞼を上げた際に左目の外転を認めた。採血では炎症反応の上昇を認めた。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31431967/ 診断は?「巨細胞性動脈炎による動眼神経麻痺」・ ...

27歳女性が1ヶ月続く吃逆、嘔気嘔吐を主訴に外来を受診した。13kgの体重減少と頭痛も認めていた。腹部所見や神経学的所見に異常はなく、内視鏡検査・髄液検査・頭部腹部CT検査に異常を認めなかった。頭部MRI検査のFLAIRは以下の通り。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/312424 ...

「下唇から顎がしびれる」という主訴を診たらNumb chin症候群を考えましょう。これは三叉神経のV3 下顎神経の遠位のオトガイ神経の支配範囲(下図のGの範囲)にしびれ(が限局しているのが特徴です。A:ガッセル神経節B:下顎神経(蝶形骨大翼の卵円孔を通って出てくる)C: ...

慢性下痢の鑑別に奇異性下痢(Paradoxical diarrhea)を覚えておきましょう。宿便性下痢とも言います。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11977932/直腸で硬い糞便が蓋をすると周囲の粘膜下の静脈やリンパ管が圧迫され、吸収障害や水分の排泄が起こり停滞した便が下痢状になり ...

アルコールは急性消費でも慢性消費でも下痢の原因になります。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20575826/アルコールを大量に飲んだ翌日くらいまで下痢したことがある人もいるのではないでしょうか?アルコールは腸管粘膜の微小血管や上皮に傷害を及ぼし、また水分や電解質輸 ...

56歳男性が2週間前からの左上眼瞼下垂で外来を受診した。3週間前患者は左顔面の激しい痛みを感じた。複視、視力低下、外傷は認めなかった。診察上、他の脳神経障害や無汗症やは認めなかったが、瞳孔不同(右5mm、左4mm)を認めた。https://jamanetwork.com/journals/jamaopht ...

前の記事で扱ったコリン性蕁麻疹の背景病態の1つとして扱った無汗症についてまとめておきます。コリン性蕁麻疹以外にも熱射病の原因になり、特に冬場でも熱がこもって症状を起こすことがあります。無汗症(Anhidrosis)の分類は以下のようなものになります。この中の特発性/全 ...

小ネタです。アメリカ、サウスカロライナ州の2病院で行われた脾梗塞163例のretrospective observational study. Radiology databaseから検索し、Radiologistが陳旧性脾梗塞やperfusion artifactsなどを除外した。平均年齢は57.0歳(標準偏差 18.1歳)、女性が56%であった。20 ...

勉強したのでサラッと。銅欠乏は亜急性連合性脊髄変性症様の神経症状とMDS様の血液症状をきたします。ですのでビタミンB12欠乏ととてもよく似た症状きたすのでビタミンB12欠乏mimickerとして覚えておくと良いと思います。銅は胃と十二指腸で吸収されるので胃切除後でRoux-en- ...

アルコールケトアシドーシス(AKA)の病態を整理しておきます。AKAはアルコール常用者が長期間に渡る栄養不良とアルコール摂取による消化器症状により経口摂取ができなくなり脱水状態になったときに発症します。まずエタノールは肝臓でアセトアルデヒドに酸化されます。酸化の ...

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