今日なに読もう〜病院総合診療医の論文ブログ〜

京都の上さまの元で病院総合診療医をやっておりました。2020年度より京都大学の社会健康医学系(SPH)の大学院の博士課程1年目。論文メインに挙げていきます。

カテゴリ: 神経

抗NMDA受容体抗体脳炎は若年女性に多く、統合失調症様の症状を取ることが有名ですが自殺企図に気をつけましょうというお話。2012-2017年にWest China Hospitalに入院した抗NMDA抗体脳炎133名のうち17名(13%)に自殺関連症状を認めた。7名が自殺念慮、8名が自殺を試み、2名が ...

まずは症例から。全く一緒のケースを経験しました。高血圧と喫煙歴のある右利きの55歳男性が6時間前からの突然の左手の第1-2指、口の縁の左側、舌の左側のしびれで受診した。診察上も上記のしびれ以外の麻痺や脳神経所見を認めなかった。Cheri-Oral syndromeが疑われ、頭部MR ...

特に既往のない23歳女性がはじめてサーフィンをした。1時間ほど海の中にいたが、サーフボードの上で立ち上がりにくい事に気づいた。ボーイフレンドに抱えられて海から戻ったが、更に下肢の脱力としびれが進行した。同時に彼女は軽い背部痛も感じていた。診察でTh11-12以下の ...

多領域にまたがる脳梗塞では心原性や大動脈プラークの関与を考えますが、悪性腫瘍関連も重要な鑑別の1つです。今回は3領域にまたがる脳梗塞は悪性腫瘍関連の可能性が高いのではという論文。先日、うちのチームメンバーに紹介しました。https://cp.neurology.org/content/9/2/ ...

低髄圧症候群は起立時の頭痛、頚部痛、めまいを特徴とし、ルンバール手技後・スポーツ/交通事故などの外傷後・咳嗽、性交、分娩、排便や肉体労働の際のいきみがきっかけとなり、くも膜囊胞やくも膜憩室の破綻、Marfan症候群 などの組織脆弱性、脊椎変性による骨棘形成、椎間 ...

44歳男性が30日前からの関節痛、20日前からの記憶障害で受診した。頭部MRIではT2で左海馬と右脳室周囲、側頭葉に高信号を認めた。髄液検査では単核優位の白血球増加と蛋白増加を認めた。ウイルス性脳炎が疑われ、アシクロビルが開始された。入院中に以下の所見が認められた。 ...

レベチラセタム(イーケプラ®)は使いやすい抗てんかん薬です。・静注ができ、内服スイッチが容易・部分にも全般発作にも効く・速効性もある・作用機序がSV2aを介したものなので他のNaチャネルブロッカーの薬(カルバマゼピン、バルプロ酸、ゾニサミド、ラコサミドなど)を ...

56歳女性が一過性の意識消失とその後8時間ほど続いた意識障害、皮質性運動性失語で受診した。彼女は30年来1年に1-2回ほどの起立時や暑いところにいた際に起こり臥位で改善する失神を認めていた。ただ失語が起こったのは初めてだった。同時に2年ほどで進行する短期記憶障害が ...

64歳女性が嘔気を伴う突然の頭痛で救急外来を受診した。彼女に特に既往歴はなかった。頭部CT画像は以下の通り。https://www.bmj.com/content/365/bmj.k1933診断は?「Perimesencephalic SAH (pSAH)」・頭部CT検査で橋前槽に高吸収域を認め、Perimesencephalic SAH(pSAH:中 ...

海馬硬化症は治療難治性の近心側頭葉てんかん(Mesial temporary lobe epilepsy: MTLE)の原因になる疾患です。側頭葉てんかんについては以下の記事参照。 海馬硬化症をMRIで見に行く際は「海馬周辺のcoronal 3mmスライス, T2 STIRとFLAIRも追加してください」とオーダーする ...

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