今日なに読もう〜病院総合医の論文日記〜

京都の上さまの元で病院総合医をやっています。バランスの取れた一流の病院総合医目指して修行中!論文メインに挙げていきます。

泌尿器

神経因性膀胱のパターンとは

神経因性膀胱は複雑ですが、わかりやすく説明していた論文がありました。

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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26067125

橋より上位中枢や脊髄は膀胱の貯留機能を制御しているので、それらの障害は貯留機能を低下させ排尿筋を過活動にするため、過活動パターンになります。

また仙髄より上の脊髄障害は排尿筋の協調運動を低下させ、排尿時の尿道括約筋を阻害します。その影響で外尿道括約筋は排尿筋収縮に同期して弛緩せずに逆に反射性に収縮する排尿筋外尿道括約筋協調不全(DSD:detrusor-external sphincter-dyssynergia)を起こします。その結果として水腎症のリスクが高くなります。

仙髄以下の病変であれば、排尿筋機能は低下し尿道括約筋は落ちるか通常です。落ちる場合は閉鎖不全になり腹圧性/溢流性尿失禁を起こすことがあります。

排尿筋と尿道括約筋の組み合わせで覚えるといいですね。 

NSAIDsは尿閉の原因になるか?

いまいち何故尿閉になったのかよくわからない患者さんがいて、詳しく問診してみるとNSAIDsを腰痛で頻回に頓用していた。NSAIDsは尿閉の原因になるのか?

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なる。NSAIDsはプロスタグランジン合成(特にE2)を抑制することにより、COX-2を介して排尿筋の収縮を抑制するため尿閉の原因になる。 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16009872

NSAIDsの使用が急性尿閉と関係するかを調べるための45歳以上で1995-2002年で半年以上のデータが得ることのできる住民72114名のケースコントロール研究。536名の急性尿閉の患者と年齢や時期をマッチさせた5348名のcontrolを比較した。

NSAIDsの使用は使用していない群と比較して急性尿閉のriskは2.02 (98%信頼区間 1.23-3.31)であった。 通常用量以上を使っている群と使用し始めの群でriskは最も高く3.3(1.2-9.9)であった。 
プロフィール

nagano1123

関西で一流の病院総合医目指して修行中

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