今日の朝ケースは封入体筋炎でした。封入体筋炎は下記のような特徴を持つ多発筋炎と間違えられやすい自己抗体陰性(抗CN1A抗体というのがあるそうですが)の疾患です。

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症状の分布はこんな感じ。

Unknown

 
つまり
・高齢発症(50歳以上)
・緩徐発症、緩徐進行
・左右非対称、上肢は遠位、下肢は近位(大腿四頭筋で階段昇降やしゃがんでからの立ち上がりが困難になる)
・CKもあまり上がらない

のような特徴で非特異的症状とされがちで、もしかすると未診断例も多くあるかもしれません。治療ふおうな多発筋炎とされている例もあるかもしれませんね。レクチャー後に後輩に日本の横断研究を教えてもらいました。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5100251/

・日本の封入体筋炎146例の横断研究。発症年齢は63.43±9.18(range 40-81)歳
・嚥下障害は23.2%に認めた。
・初発症状は以下の通りで大腿四頭筋の筋力低下が最も多かった。
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・明らかな非対称性は16名で認めた。
・CK値は532.85 ± 371.33 (range, 30–2401)であった(正常値は200程度)
・発症から診断までの期間は55.52 ± 49.72 (range, 3–288) monthであった。
・筋生検前に疑われていた疾患は以下の通りであった。

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左右非対称でCKもあまり上がらないとALSなどと間違えられる場合もありそうですね。というわけで中々診断まで時間がかかる疾患ではありそうです。これらの特徴を踏まえて見逃さないように注意しましょう!