今日なに読もう〜病院総合医の論文ブログ〜

京都の上さまの元で病院総合医をやっています。バランスの取れた一流の病院総合医目指して修行中!論文メインに挙げていきます。

COPD

73歳女性 呼吸苦

朝レクチャーの復習をしています。聞くだけだと忘れますね。

73歳女性が慢性経過の呼吸苦で受診した。呼吸補助筋を使用しており、呼吸音は両側で減弱おりEarly inspiratory crackleを聴取した。また両膝に円形の角化班を認めた。
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http://www.cmaj.ca/content/179/6/611

診断とこの所見の名前は?





















「COPDのDahr's徴候」

・彼女の呼吸機能検査は著名な閉塞性障害(FEV1 29%)を示し、気管支拡張薬に反応しなかった。

・Dahr's徴候はThinker's signとも呼ばれ、長時間前かがみ(三脚位)で肘を膝につける姿勢になることによる皮膚の角化、色素沈着である。前かがみになることで平定化した横隔膜が押し上げられた腹部内蔵により元の形を保つことができるようになり、呼吸がしやすくなる。
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・机に前かがみになる場合は肘にできる。
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https://pdfs.semanticscholar.org/d9ce/752947a149fde134c83ff973cd96885d8a41.pdf

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https://academic.oup.com/qjmed/article/111/8/575/4885376?fbclid=IwAR3JzZAv1GfeirDle4NRmIPksVGM4Ecxz9WjU2m4CZAuEkajsgg0aS0BMqA

・FEV1<30%以下の閉塞性障害が強い場合に見られるとされている。

・心不全では逆に前かがみになることで肺毛細血管楔入圧が上昇し、呼吸苦を誘発する(Benzopnea)と言われており、COPDとの鑑別になるかもしれない。 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28214154
 

他のCOPDの身体所見については以下の通り
 

Early inspiratory crackleについて

回診でCOPDの患者の身体所見について話題になりました。COPDの身体所見といえばこの論文!徳田先生のものです。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/46/23/46_23_1885/_article/-char/ja/ 

Early inspiratory crackleとはCOPD患者の口元(カラオケのマイクの位置)に聴診器を持っていき、 口を開けてもらって呼吸をしてもらった時に吸気の早期にパリパリというcrackleが聞こえる所見です。下記のような音です。



 % FEV1が40%以下のCOPD患者で聞こえると言われており、COPDの重症度を推測することができます。GOLD 3に当たりますね。

COPDの身体所見で自分が取るものは

・呼吸補助筋(胸鎖乳突筋)の肥大: 斜角筋を使っているのは拘束性肺障害
・Short trachea
・呼気時の経静脈の怒張
・吸気時の鎖骨上窩の陥凹 


この4つがそろえば1秒量は700ml以下と推測されます。80歳男性 身長165cmなら1秒量は計算上2522mlとなるので% FEV1が何となくわかりますね。後は打診で心濁音界の消失は取るようにしています。Hoover徴候は苦手。。
プロフィール

nagano1123

関西で一流の病院総合医目指して修行中

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