今日なに読もう〜病院総合診療医の論文ブログ〜

奈良、京都で病院総合診療医をやっていました。2020年度より京都大学の社会健康医学系(SPH)の大学院の博士課程。在宅医療始めました。勉強したことをまとめていきます。

カテゴリ:呼吸器 > 喘息

喘息のような喘鳴をきたすMimicker疾患には心不全、COPD、アナフィラキシー、細気管支炎、EDACなどがありますが声帯機能不全も覚えておきましょう。声帯機能不全とは「本来吸気時に開⼤するはずの声帯発作性に内転し声⾨が閉じることで咳嗽、呼吸困難などを来す20-40代の女性 ...

気管支喘息Mimickerの1つに心臓喘息があります。左心不全から生じるうっ血性心不全ではwheezeを伴う咳、痰を生じて喘息の発作のような症状をきたすことがあり心臓喘息(Cardiac asthma)と呼ばれます。肺うっ血と肺血管うっ滞などがwheezeの原因と考えられていましたが、気管 ...

喘息の増悪因子にはアレルゲンや刺激物(タバコ、大気汚染物質)への暴露、気道感染、運動、冷気、薬剤(NSAIDs、β-blocker)などがありますが、アルコールもその1つです。アルコールが喘息の増悪因子になるのはアジア人種に多く、白人には少ないようです。日本人の喘息患者 ...

喘息はいかなる年齢でも発症しますが、小児期に発症することが多いです。小児期の喘息ではアトピー性皮膚炎や鼻炎、食物アレルギーが併存することが多く、家族歴も認めることがあります。一方、成人発症の喘息はアレルギー疾患の併存や家族歴がないことが多いという違いがあ ...

Aspirin-Exacerbated Respiratory Disease(AERD)は「アスピリンやNSAIDs内服後(30-90分後)の副鼻腔/鼻腔の粘膜腫脹、鼻茸形成、喘息」を指します。発症年齢の中央値は30歳で喘息患者の7.2%に認められます。COX-1阻害によるPGE2減少が問題であり、COX-2阻害選択性が高い場 ...

Thuderstorm asthmaは雷雨と花粉のようなアレルゲンが重なるとその地域で喘息を引き起こす現象のことです。機序としては上昇気流が花粉粒を湿度の高い雷雨の下部に送り込み、ここで花粉粒が破裂し細かくなり降り注ぐことで症状を引き起こすとされています。また雷雨の正イオ ...

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